東京BOREDOM #12 出演者紹介

illMilliliter

名はイルミリリッターと言う。
ex.imamonの大西/TACOBONDSのognkを中心に結成。
ギター、ヴォーカル、ベース、ドラムのオーソドックスな4人編成。バッキンバキンのビートにギャインギャインのギター、変速的な拍子に、呪術的な言葉とメロが絡み合う。変化球を投げるかと思いきや、ライブはドストレートでブチカマス。そして初期衝動溢れんばかりテンション感で見るもの全ての神経を奮い立たす!

懐古主義が嫌いな彼らは、過去のDischord Records近辺や、90年代アメリカのアンダーグラウンドシーン、日本のアバンギャルドミュージック。それらを肯定して、否定する。まさにツンデレ集団である。捻くれ物で、且つ曲がっている。しかしながら投げる球はストレートである。
この日、東京BOREDOM#12、一番手! illMilliliterは、この日も何かをぶち壊し、直球勝負ストレートを投げるつけるのだ。

 

(カイタ・worst taste)

http://illmilliliter.tumblr.com/



hopi

the morningsのキシノジュンヤ、ポンタ、thai kick murphのミヤオヨウからなる3人編成のグループ。
ブレイクビーツを交えた打ち込みのビートに、ラインから鳴り続ける不穏なノイズギター、ドープなベースグルーブにミヤオヨウの妖艶でアバンギャルドな歌声が混じり、バンドサウンドとクラブミュージックの狭間を行き交う。それはどちらにも属す訳でもなく、どちらをも抱擁する力を放っている。不穏で奇怪で、気持ちが悪くて、気持ちがいい。まさにhopiは、東京という町の混沌を体現しているようにも思える。生で体感して、そして、それが何かを感じて欲しい。

(カイタ・worst taste)

 

http://hopitokyo.tumblr.com/



左右

ギター・ボーカルの桑原(女性)とベース・バスドラ・ハイハット・ボーカルの花池(男性)という超変則編成の2Pポスト・パンク・バンド。編成もオリジナルなら、その音も歌詞の世界も他に類を見ない完全オリジナル。ふたりの風貌からも全く何を考えてるのか推測不能。なのに日常に潜む何かをほじくり出した様な楽曲は一度聴いたらハマる人続出という面白さ。ストイックな様にも見えるし、全快でふざけている様にも見えるし。でもポップ、でもキャッチーというのがこのバンドの実は一番恐ろしいところ。

 

(エスヒロ・bossston cruizing mania)

 

https://sa-yuu.jimdo.com/



RREMIXX (GROUNDCOVER.)

最早、今、何人編成でどんな楽器構成になっているのかも定かではなくアメーバ的細胞分裂を繰り返すGROUNDCOVER.。編成もですが、音の方も日々進化を遂げており、そんな変形途中の6.17その時をパッケージするのがRREMIXXという事になるのでしょうか??とにかく今だ謎の部分が多く、現時点で何をやるのか全く伝わって来ておりません。メンバーもんでんのツイートによるととりあえず全員が参加するのは間違いない様ですが。この日、この時間でしか体験出来ないRREMIXX。勿体無いのでお見逃しなく。

 

(エスヒロ・bossston cruizing mania)

 

grndcvr.info



Compact Club

スタイリッシュな筈なのに不条理でアヴァンギャルドな匂いが充満するそのパーティを覗いた次の日からロックの価値観と性癖が変わってしまった。軽い気持ちであんなCLUBに参加するんじゃなかった。でももう抜け出せない。軽音CLUBのみんな、ごめんな。

という根も葉も無い記憶が蘇るパフォーマンスを是非体感してほしい。

(Ataraw・GROUNDCOVER.)

 

http://compactclub.tumblr.com/



KUUNATIC

フミエKey&Vo、ユーコDrums&Vo、アンジーBass&Voの3人からなるクーナティック。
今回の東京BOREDOM出演者で唯一女性だけで構成されるバンド。まだ活動歴は去年からという超フレッシュな彼女達だが、それぞれ国を跨いで様々なプロジェクトで活動し培ってきた背景がそうさせるのか、3人で繰り出すトライバルな音には妙に説得力あるし凄くスタイリッシュ。あとこんな容姿端麗な人達がこんな音出してるってやっぱりなんだかアガりますよねって事、これも重要。ミステリアスな無国籍エクスペリメンタルミュージックを堪能させてもらいましょう。

 

(久恒亮・Alan Smithee's MAD Universe)

 

https://www.facebook.com/kuunatic/?ref=nf



worst taste

年々必要以上の音量と熱量を叩きつけ続けた結果、さらに今年も音圧増加に伴い新曲も良い感じにねじ曲がってきている、もはや芸術品。長きに渡りアメリカに行っていたベースのコジマナオト、その間一人バンドを守り続けたギターボーカルのタナカカイタ、そして今年の頭に壊れかけのテープレコーダーズを衝撃脱退したドラムの440。様子がおかしい3人組。ようやく長い紆余曲折を経て揃いもそろったこの変態3人がガッチリ固定された今、実はバンド史上一番狂気じみてて面白い時期じゃなかろうか。つまり一番脂が乗っていてる時期、まさに極上、ワーストテイストが味わえる。

 

(久恒亮・Alan Smithee's MAD Universe)

 

http://worsttaste1.tumblr.com/



carpool

男子ふたり、女子ふたりによるcarpool。飛び抜けて元気な曲を演奏するバンドだが、よく聴いてるとその裏にある怒りとか怨みとか悲しさみたいなものまで聴こえてきて、じつはこのバンドが90年代のオルタナティブと言われているジャンルととても近いところにいるのが分かる。多層的で一筋縄ではいかないところが最大の魅力ではあるが、そこに気づかなければ最上のポップスとしても楽しめるというオルタナ・ギター・ポップ・バンド。

 

(エスヒロ・bossston cruizing mania)

 

http://carpoolmusic.com/



Emily likes tennis

プログレとポスト・パンクとオルタナティブ・ロックと心の闇を洗濯機に入れて一昼夜回してもこびりついて落ちなかった汚れがルサンチマンとなり音となったのがEmily likes tennisの音楽であり言葉である。だから、メンバー全員が幸せになって満足してしまったらこの音楽は成立しないというパンクロックかアイドルの様な儚さも持つが、同時に演奏と段ボール工作のスキルが上達するとそれはそれでパフォーマンス的にはクオリティーが上がるというアンビバレントさを持つバンド。とりあえず、他人と違う曲の作り方や見せ方、感動のさせ方を模索してる時点でそれは凡百のバンド達よりも価値があるのは間違いない。

 

(エスヒロ・bossston cruizing mania)

 

http://emilylikestennis.jp/



エレファントノイズカシマシ

認知と共に意味付けや手法が収束しつつあるノイズミュージック概念を更新するニューエイジグループ。無駄と偏執、アクシデントや新世代ならではの想像力と発想で空間を湾曲させるパフォーマンスはライブxインスタレーションの可能性を拡大させる力を秘めている。東京ボアダム12のマスターピース。

 

(Ataraw・GROUNDCOVER.)

 

http://noizkashimashi.blogspot.jp/



kumagusu

これまた不思議なバンドがこの時代の東京から産まれたものです。(というのと、この時代の東京だからこそ産まれたという相反する感想が同時に存在するんですが。)なんて言うか、スタイリッシュさとダサさとか、感覚的な事と数学的な事とか、まだ見た事ない未来ともう誰も憶えてない遠い過去とか、そういった相反するモノが絶妙な(危うい)バランスで成り立って音楽になっている様な。最早、音楽的な言語で何かを言おうとすると全くkumagusuを言い表せないという変質ぶり。とにかく、一度体験する事をオススメします。今の東京を体現してるバンド。

 

(エスヒロ・bossston cruizing mania)

 

http://kumagusujp.tumblr.com/



sub:shaman(シンガポール)

シンガポール・アンダーグラウンドからの使者sub:shaman。その音楽性は、90年代のオルタナティブの魂を2000年代に受け継いだバンドAt The Drive InやThe Mars Volta等と深く呼応して、ポストロック以後、マスロック以後のロックバンドが目指すべき地平はもしかするとここにあるのかもしれないと思わせてくれる。せっかくのチャンス、まずはその音に触れて下さい。鳥肌立つ位妖艶で興奮する事間違いなしです。

 

(エスヒロ・bossston cruizing mania)

 

 http://www.subshaman.com/



P-iPLE

楽しい事が大好きな女子とそれに付き合わされる変わり者の男子。そんな雰囲気を裏切るピーキーでヒステリックな音を聴くと無邪気さの中から生まれるハードコアな凶暴性を感じる。JEBIOTTO、テッセンドリコ等のメンバーから成るポストハードコアバンド。

 

(Ataraw・GROUNDCOVER.)

 

https://pinple-of-death.tumblr.com/

 



shuhari

Gt野田浩平、Dr盛子太郎、Ba/Gt船津広大によるスリーピースのインストゥルメンタルバンド。
精力的に海外ツアーをこなし、毎年自身の企画で野外フェス「剣乃舞」を行うなど、その辺の他のバンドとは一味違うグローバリズムを持つバンド。それは彼らの楽曲にも通じる、異国情緒溢れるサウンドや土着的なメロディと同時に凄く日本的な風情をも強烈に感じさせてくれたり、ゆっくり流れるような穏やかな曲かと思いきや初期衝動さながらの激しく凶暴な展開が待っていたり、色々入り組んだ楽曲なのだが、ひとたび彼らがそれを演奏すると周りをピースな雰囲気に包み込んでくれる。とにかく一本筋の通った彼らのサウンドを聴いてもらいたい。

 

(久恒亮・Alan Smithee's MAD Universe)

 

http://www.shuhari-tokyo.com/



ENERGISH GOLF

4人組の変態ポップバンド、ENERGISH GOLF。
不純物やあざとさが混じらずに、こんなにも素直に音を楽しんで演奏するバンドはあるのだろうか。僕はENERGISH GOLF以外、知らない。
超まじめで、超ふざけてる。緻密な曲を作っては壊して、ぶっこわして壊してはまた作る。超人的なバランス感覚。その成分は凄まじくパンク。
ニューウェーブや、ポストパンク、ポストハードコア、そんなジャンルの垣根は軽く飛び越えてぶっ飛んでしまう。オリジナリティとか使い古された言葉はENERGISH GOLFには不要だ。何故ならそれを超える衝撃があるからだ。

 

(カイタ・worst taste)

 

http://energishgolf.com/



Alan Smithee's MAD Universe

10年前に見たAlan Smitheeは泥臭い匂いのする、まるで得体の知れない生き物を見ているような、もしも妖怪あかなめがいたらこんな姿で人を食べてしまうのではなのかなぁ、と、そんなことを思いながら高円寺20000Vから朝方に帰った。

それから何年か経ち、休止やメンバーチェンジを繰り返し、4年ぶりの復活を遂げたAlan Smithee's MAD Universeは、相も変わらず妖怪の様なグルーブでズブズブと人間を飲みこんでいたのだ。
それはプログレの知的さや、インプロの自由さ、フリージャズの混沌とも違う、誰も知らない謎の扉をこじ開けては、異空間に突入するブラックホールを作っては、巻き込んでいくのである。はたまた、気づいたらもう抜け出せない所までイってしまってイるのである。

BOREDOM#12、Alan Smithee's MAD Universeは、またどこかの小惑星まで飛ばしてくれるのであろう。

 

(カイタ・worst taste)

 

http://www.alansmithee-m-universe.com/



余命百年

若き4人組のサイケロックバンド
やまのはの繊細で印象的なメロディーと歌詞、その世界観を具現化するような石井さやかの多彩で表情豊かなギター、その2人を的確なアプローチで支える石成将と田口ロングアームの軽やかかつ骨太なリズム隊、かなり絶妙なバランス感覚を持ったバンド。楽曲全体に尋常じゃない浮遊感が溢れ出てるのはまさに宇宙的浮遊感、計り知れない潜在性を秘めていてまだまだ進化していきそうな気にさえさせられる。ほんとに余命百年もあったら、きっととんでもない妖怪になるんだろう。そのかわいらしい見た目や年で騙されたら大間違い。

 

(久恒亮・Alan Smithee's MAD Universe)

 

http://yomei100nen.com/



BOSSSTON CRUIZING MANIA

最小限の骨組みと絶妙なバランスで建築される楽曲。オルタネイティブ、内向パンクを拗らせ過ぎて他人事の様に提示されるボストンの力学は誰にも解明出来ない。
シンプルになればなるほど変な骨格が強調され、メロディが乗れば乗るほど曲がったレコードの様になる。もうどうにもならない。

 

(Ataraw・GROUNDCOVER.)

 

http://bossston.wixsite.com/bossston-web